エアロバイクの消費カロリーと計算方法
エアロバイクの消費カロリーは単純にこれだけ運動すればこれだけ消費すると言い切ることはできません。厳密に言えば「体重・年齢・負荷・心拍数」など様々な要素が関係してくるからです。
そのため、正確な数値を求めようと思ってもなかなか難しいものです。ただし、ある程度の目安であれば「Mets(メッツ)」を使うことで簡易的に計算することができます。
以下は「Mets(メッツ)」を用いてエアロバイクの消費カロリーを計算した表になります。参考にしてください。
消費カロリー一覧表
下表はエアロバイクで有酸素運動を1時間行った場合の消費カロリーをMetsを使い計算したものになります。
体重 | 消費カロリー |
---|---|
40kg | 285kcal |
45kg | 321kcal |
50kg | 357kcal |
55kg | 392kcal |
60kg | 428kcal |
65kg | 464kcal |
70kg | 499kcal |
75kg | 535kcal |
80kg | 571kcal |
85kg | 606kcal |
90kg | 642kcal |
有酸素運動強度を考え「自転車エルゴメーターの90〜100w」の「Mets 6.8」を参考に計算しています
さらに、エアロバイク以外の運動の消費カロリーについてもMetsを用いて計算しておきました。
運動 | Mets(メッツ) |
---|---|
ジョギング:6.4km/時 | 6.0 |
ジョギング:8.0km/時 | 8.3 |
水泳:クロール普通の速さ | 8.3 |
運動初心者さんの場合、ジョギングで有酸素運動を考えると6〜8km/hほどになるのではないかと思います。クロールは普通の速さで45.7m/分のため長時間泳ぎ続けることは困難かと思われます。
このように理論上では消費カロリーがエアロバイクを上回る運動もありますが、大切なのはそれだけではありません。
ダイエットは継続しなければ痩せることができません。
継続のし易さというのもダイエットに取り組む上で重要な指標になります。
そういう意味でも消費カロリーの高さとダイエットの実現度を考えると最も効率が良いのがエアロバイクと言えます。
Metsを使った消費カロリーの計算方法
「Mets(メッツ)」は以下の数式で計算することができます。
Mets × 体重 × 時間 × 1.05 = 消費カロリー
この数式で大まかではありますが、消費カロリーの目安を知ることができます。
Metsは摂取した酸素量を目安に、今の運動が「安静時の何倍の強度なのか?」を示すものです。
1.05というのは、成人の体重1kgの1時間あたりの安静時のエネルギー消費量です
例:体重が60kgの方が有酸素運動強度で400kcalを消費するのに必要な時間は?
400 ÷ ( 6.8 × 60 × 1.05 ) = 0.93
0.93 × 60 = 55.8
55分の運動で400kcalが消費できるということになります。
基本的にはこの計算で良いのですが、エアロバイクには負荷が調整できるタイプのものが多いです。たとえ同じ心拍数(有酸素運動強度)で運動していても、心肺機能の高い人は高い負荷でも低い心拍数を維持できるため運動強度は変わってきます。メッツではこの運動強度までは計算されていません。そのためより詳細に消費カロリーを計算したい場合は以下の「最大酸素摂取量」を用いた計算方法を使ってください。
この方法は少し手間はかかりますが、エアロバイクにもよく付いている機能「体力測定」から算出できると思いますので一応紹介しておきます。興味のある方は読み進めてください。
基本的には消費カロリーはメッツで計算するのが楽で良いと思います。
より詳細に消費カロリーを計算する方法
心拍数と運動強度には相関関係があるため、心拍数を目安にすることで大まかな消費カロリーを計算できます。
例えば、同じ速度でも強度(負荷)が違う場合の消費カロリーも計算できるようになります。
この方法はちょっと手間がかかりますが、より詳細な消費カロリーを知ることができます。
エアロバイクダイエットに取り組んでいる人であれば、エアロバイクの「体力測定」から「最大酸素摂取量」を計ることができると思いますので、そちらを利用すると簡単に割り出すことができるようになります。
そういう意味でもエアロバイクダイエットに取り組む人は比較的計算しやすいのでこの計算方法を使うと良いかもしれません。
計算方法
- 最大心拍数を求める:220 – 年齢
- 運動強度を求める:現在の心拍数 ÷ 最大心拍数
- 酸素摂取量を求める:最大酸素摂取量 × 運動強度
- 総酸素消費量:酸素摂取量 × 運動時間 × 体重 ÷ 1000
- 消費カロリーを求める:総酸素消費量 × 5kcal
例:30歳60kgで最大酸素摂取量37ml/kg/分の人が心拍数130/分の運動を30分行った場合の消費カロリー
最大心拍数:220 – 30 = 190
運動強度:130 ÷ 190 = 68%
酸素摂取量:37 × 0.68 = 25.1
総酸素消費量:25.1 × 30 × 60 ÷ 1000 = 45.1
消費カロリー:45.1 × 5 = 225.9kcal
となります。
最大酸素摂取量はトレーニングによって高めることができます。
また、トレーニングを行うことで、心肺機能は強化され、同じ運動強度でも心拍数を低く保てるようになっていきます。
そのため、トレーニングを積んだ人は心拍数を抑えながらも高い運動強度を維持できるようになるため、同じ心拍数の運動であっても高いエネルギーを発揮でき、消費カロリーは高くなっていきます。
最後に
そもそも消費カロリー自体が厳密に計測しようとすれば、呼気分析器などを使い測定するしかありません。
しかし、ダイエット目的で運動する場合そこまで厳密な数値は必要ありませんし、やりたくてもやれないのが現実です。
ここまで詳細に説明しておいてなんですが、消費カロリーというのは「ある程度の目安」くらいに考えておくのが良いです。
計算が面倒なときはそのままエアロバイクに表示される消費カロリーを頼ってもいいですし、だいたい1時間で〇〇カロリーとして、統一してしまうのが楽でいいと思います。
ただし、エアロバイクによって表示される消費カロリーは誤差があったりしますので、計算した値とエアロバイクに表示される数値がどれくらいの誤差があるのかを知っておくと効率的にダイエットに取り組めるのではないかと思います。
ちょっと小難しい話になってしまいましたが、要はだいたいで考えておけば良いと言うことです。個人的にはMetsを参考にすると計算も簡単ですし、おすすめです。